「散歩しなくても大丈夫」は非科学的な誤情報!犬の健康を脅かす販売業者の巧妙な戦略

「散歩しなくても大丈夫」は非科学的な誤情報!犬の健康を脅かす販売業者の巧妙な戦略

「なぜこの犬種を迎え入れたんですか?」と飼い主様にお伺いすると、ペットショップで「この犬種は散歩しなくても大丈夫ですよ」「毎日散歩しなくても問題ありません」と言われたからという回答を聞くことがあります。

こんな言葉をペットショップやブリーダーが口にし、それを信じて犬を迎える人がいます。しかし、本当に散歩が必要ない犬種は存在するのでしょうか?

そもそも、なぜペットショップやブリーダーは「散歩不要」と言うのか?その裏には、販売戦略としての意図が隠されています。

この記事では、「散歩不要説」の真偽を科学的根拠と犬の本能に基づいて検証し、「散歩しないことで生じる問題点」についても詳しく解説します。


🏪 なぜペットショップやブリーダーは「散歩不要」と言うのか?

ペットショップやブリーダーが「散歩しなくても大丈夫」と言う理由は、大きく分けて 3つの販売戦略によるものと考えています。

① 飼育ハードルを下げて売りやすくする

「毎日散歩しなくても大丈夫ですよ」と言われると、犬を飼うハードルが下がります。

共働きで忙しい人
高齢者で体力に自信がない人
アパートやマンション暮らしで散歩に行くのが大変な人

こうした人々にとって「散歩不要」という言葉は、犬を迎えやすくする魔法のフレーズになります。しかし実際には、どんな犬種であっても「散歩不要」は誤りです。散歩をしないことで問題行動や健康リスクが高まり、結果的に飼育放棄やペットの不幸につながるケースも少なくありません。

② 小型犬は室内で十分運動できると誤認させる

特にチワワやトイプードル、シーズー、フレンチ・ブルドッグなどの小型犬は、「家の中で走り回るから散歩しなくてもOK」と説明されることがあります。確かに、室内で遊ぶことも運動にはなりますが、犬にとっての散歩は単なる運動だけではなく、嗅覚や視覚を刺激する「精神的満足」の時間でもあります。

犬のストレス発散には 「歩くこと」そのものが重要であり、家の中だけでは決して代替できません。

③ ペットショップの環境では散歩の必要性を伝えにくい

ペットショップでは、子犬は小さなケージの中で育てられます。また、販売員も犬の個体ごとの性格や運動量を把握していないことが多く、「とにかく早く売るために手間のかからないイメージを植え付ける」 という販売方針が優先されがちです。

✅ 「お散歩が必要ないからお手軽ですよ!」
✅ 「運動量が少ないのでマンション向きです!」
✅ 「お家の中で遊ばせるだけで十分!」

こうした言葉は、売りやすさを優先した結果であり、犬本来の生態を無視した発言と言えます。


🧬 犬の本能と散歩の関係。「動くこと」はDNAレベルの欲求

犬はもともと オオカミを祖先に持つ動物であり、狩猟本能を備えています。野生のオオカミは1日に数十キロもの距離を移動しながら狩りを行い、脳と体をフルに使って生きていました。

では、ペットとして飼われるようになった現代の犬はどうでしょうか?結論から言うと、DNAレベルでは「移動」への欲求は変わっていません。

🔬 科学的に証明されている「散歩の重要性」

ストレス軽減と問題行動の防止

 ➡ 散歩中に新しい環境の情報を得ることで、脳が活性化し、セロトニンやドーパミンが分泌されます。

 ➡ これにより、ストレスが軽減され、無駄吠えや破壊行動が抑えられることが研究で示されています。

嗅覚刺激が犬の精神的健康を向上

 ➡ 犬は嗅覚を使って情報を収集する動物です。散歩を通じて様々な匂いを嗅ぐことで、脳の活性化と満足感を得られます。

筋力維持と関節の健康をサポート

 ➡ 小型犬だから運動しなくても大丈夫、というのは誤解。散歩をしないと筋力が低下し、肥満や関節疾患のリスクが高まります

 

「散歩不要」と言われる犬種は本当に大丈夫?

ペットショップやブリーダーが「この犬は散歩しなくても平気」と言うことがありますが、これは 販売しやすくするための都合の良いセールストークである可能性が高いです。「散歩不要」と言われることが多い犬種の真実を見てみましょう。

 

1️⃣ チワワ

「小さいから運動しなくてもいい」と思われがちだが…
 ➡ 実は 好奇心旺盛で活発な性格を持つ犬種。
 ➡ 室内だけでは運動不足になり、ストレスが溜まると吠えやすくなる・攻撃的になることも。

 

2️⃣ フレンチ・ブルドッグ

「短頭種だから運動は控えめでOK」と言われるが…
 ➡ 呼吸器系の問題を抱えやすいため過度な運動はNGだが、散歩は必要
 ➡ 散歩をしないと筋力低下や肥満リスクが急増し、さらに健康問題を引き起こす可能性が高い。

 

3️⃣ シーズー

「のんびり屋だから散歩はいらない」と言われるが…
 ➡ 実は 遊ぶのが大好きで好奇心旺盛
 ➡ 散歩をしないとエネルギーが発散できず、問題行動や肥満リスクが高まる。

 

📌 科学的エビデンス

  • 2020年 スウェーデンの研究
    散歩中に匂いを嗅ぐことで犬の脳が活性化し、ストレスが軽減される
  • 2018年 米国獣医学会(AVMA)
    散歩をしない犬は、うつ症状や問題行動を起こしやすくなる

 

結論:どんな犬種であっても「散歩不要」は大きな間違い。


🚨 「散歩不要」という売り文句が生む問題点

販売業者の「散歩しなくても大丈夫ですよ」という言葉を信じて犬を迎えた結果、トラブルに直面する飼い主は少なくありません。

散歩不足が引き起こす問題行動

  1. トイレの失敗が増える
     ➡ 外でのトイレ習慣がないため、室内での粗相が増える。

  2. 吠え癖が悪化する
     ➡ 外の世界を知らないため、ちょっとした物音や刺激に対して過剰に反応するようになる。

  3. ストレスが溜まり、噛み癖がひどくなる
     ➡ 運動不足によるフラストレーションが原因で、家具を噛んだり、飼い主を咬むことも。

  4. 肥満や関節疾患のリスクが増加
     ➡ 特に小型犬は、運動不足が関節の健康に大きな影響を与える。

 

📌 科学的エビデンス

  • 2015年 英国獣医学会(BSAVA)
    散歩をしない犬は、攻撃性が40%以上高くなる
  • 2019年 米国動物行動学会(IAABC)
    社会化不足の犬は、無駄吠え・分離不安・噛みつき行動が増加

 

こうした問題を避けるためにも、犬の本能に合った生活環境を提供することが大切です。


🏡 「散歩ができない」場合の代替案

もちろん、体調やライフスタイルの問題で散歩が難しい場合もあります。その場合でも、犬の本能を満たすための工夫が必要です。

知育玩具やノーズワークを活用
 ➡ 嗅覚を使う遊びを取り入れることで、脳を活性化し、ストレスを軽減。

ベランダや庭での外気浴
 ➡ 外の空気や匂いを感じるだけでも、犬の精神的満足度が向上。

抱っこやカートでの外出
 ➡ 歩かなくても、視覚や嗅覚を刺激することでストレス発散になる。

ただし、これらは「散歩の完全な代替」にはなりません。定期的な外出は必ず取り入れることが重要です。

 

📌 科学的エビデンス

  • 2017年 米国獣医学会(AVMA)
    適切な散歩をしている犬は寿命が平均2年以上長くなる
  • 2022年 英国動物福祉協会(RSPCA)
    運動不足の犬は肥満・関節疾患・心臓病になるリスクが約1.8倍高まる

アンケート結果を踏まえた考察を以下にまとめます。


「散歩しなくても大丈夫」——浸透する誤情報の実態

CUUN読者へのアンケートによると、82%の人が「散歩不要」という発言を実際に聞いたことがあると回答しています。そのうち、28%の人は直接言われた経験があるという結果が示すのは、単なる噂や誤解ではなく、販売現場で実際に広く使われている文言であるという事実です。

この数値は、「散歩不要」という誤情報が相当数の消費者に浸透していることを示唆しています。つまり、販売の場面で「飼いやすさ」を前面に押し出す一環として「散歩不要」というフレーズが戦略的に用いられている可能性が高いということです。


なぜ「散歩不要」がここまで広がったのか

この誤情報が広がった背景には、ペット市場の急成長と消費者のライフスタイルの変化が影響しています。

  1. 都市部のライフスタイルへの適応

    • マンション住まいが増え、散歩の必要性が軽視される傾向が強まっている。
    • 「室内飼いに適している」というセールストークが、散歩不要という誤解に直結。

  2. 共働き世帯の増加

    • 「忙しくても飼える」「負担が少ない」ことを強調するため、散歩の必要性を軽視する説明がされる。

  3. 情報の連鎖

    • これまでの購買者が「ペットショップで言われたから」と伝えることで、誤情報がさらに広がる。

「散歩不要」とされた犬たちのその後

ペットショップで「散歩不要」と言われて迎えられた犬の飼い主は、実際にその言葉を信じてしまうケースが多い。今回のアンケート結果からも、実際に言われた28%の人の中には、そのまま信じて実践した人もいるかもしれません

過去の事例を見ても、運動不足が続いた犬は以下のような問題に直面することが多い

  • 室内での問題行動(無駄吠え、家具の破壊)
  • 肥満や関節の問題
  • 社会化不足による過度な警戒心

このように、販売時の誤情報が犬の生活の質を大きく左右していることは明白です。


消費者が取るべきアクション

ペットを迎える際、販売員の言葉をそのまま受け入れるのではなく、科学的な視点から情報を精査することが不可欠です。

  • 「散歩不要」と言われた場合、その理由を明確に尋ねる
  • 犬の生態や必要なケアについて、信頼できる情報源をチェックする
  • 他の飼い主の実体験を参考にする

今回のアンケート結果は、ペット販売の現場での説明が、犬の健康にどれほど影響を与えているかを改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。

犬の福祉のために、販売時の説明の精査と適切な情報の提供が急務であることを、今回のデータは強く示しています。


💡 【結論】「散歩不要」は嘘!犬の幸せのために正しい知識を

「散歩はしなくても大丈夫」と言われたら、一度立ち止まって考えてみましょう。それは、犬の健康や本能を無視した販売戦略ではないでしょうか?

犬が幸せに暮らすために
健康的な生活を送るために
問題行動を防ぐために

🐾 「散歩不要」は間違い。
あなたの愛犬には 「歩くこと」「外の空気を感じること」「匂いを嗅ぐこと」 が必要です。販売員の甘い言葉に流されず、犬の本能と健康を第一に考えましょう。

🐶 本当に犬のためになる選択を、あなたの手で。

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5件のコメント

 詳しい情報をありがとうございます。

フランスですが、日本では、ペットショップ禁止になったと言われていますが、実際は違います。

フランスの法律等、原文を元に記載されているブログの一部を添付いたします。
「フランスでは2024年にペットショップ等に対する改正法が施行されました。その内容は「ペットショップは犬猫は原則店舗での展示販売は禁じるが、保護犬猫は除外する。また法律の定義では自家繁殖業者が店舗形式でペットを展示販売する場合はペットショップとはされず、ペットショップの規制を受けない(犬猫も店舗で展示販売できる)。犬猫以外のペットは引き続き店舗内の展示販売は許可されるが、公道に面したショーケースでの展示は禁止する。引き続き、動物取扱業の認可を受けた者は犬猫等の非対面のネット通販が許可される」です。」

フランスでは、ペットの遺棄は2024年も増加、逆に保護団体の譲渡数は減っています。
イギリスもそうですが、対面よりネットで購入する方が断然多いため、自国のペットショップに規制をかけても、解決に繋がらないのでしょう。

イギリスには、記載いただいた通りルーシー法はありますが、ブリーダー直販は、8週齢でオッケーですし、小規模ブリーダーは、法の制限を受けず、7週齢未満の子が販売され、ネットでは、3分の1が7週齢未満です。

下記、その国の原文を根拠にしている方のブログです。

1、イギリスでは認可を要する犬ブリーダーの規模要件がゆるい(例えばスコットランドでは年4産まで認可が不要。1回の出産で10頭の子犬を産めば年40頭の子犬を販売しても認可が不要で、最低販売週齢等の法規制も受けない)。
2、無認可ブリーダーによる子犬販売の割合は、イギリスの犬販売全体に占める割合は88%と圧倒的に多い。
3、無認可ブリーダーは「1」で述べた通り法規制を受けないので、ネットで販売される子犬の3分の1は7週齢未満である。

 さらに驚くことですが、「イギリス国内の小規模犬ブリーダーを偽装して密輸された子犬が多く売られています。「イギリスで売られている約半数の子犬が密輸犬で、その数は51万頭である」という推計があります。「イギリスで売られる子犬の88%が(表面上は)イギリス国内の小規模未認可ブリーダー生産のもの」ですが、うち6割は密輸子犬で、実際にはイギリス国内生産された子犬は4割しかないということになります。
 密輸子犬を無認可犬ブリーダー生産の子犬に偽装して、イギリス国内で「国内産」の子犬として販売する手口が報道されています。それは短期賃貸の不動産物件を利用して、密輸犬またはイギリス国内のパピーファーム(子犬農場。パピーミルと同義)で劣悪大量繁殖された子犬を、個人が愛情をもって繁殖した子犬と偽装するのです。

以下、2023年のイギリスのマスコミの記事の翻訳です。
「子犬の密輸は利益率が高く、刑事訴追がほぼなく、罰則も密輸業者を阻止するほど厳しくないために非常に儲かるビジネスとみなされています。
データによると、イギリスでは最大51万頭の子犬が出所が不明です(註 おそらく最大51万頭の子犬が密輸されている)。
これらの動物のうち、何頭が違法に輸入されているかについては明確な数字を出すことはできませんが、販売のためにイギリスに持ち込まれる子犬の数が、特に東ヨーロッパから大幅に増加していることを示す証拠があります。
子犬の密輸:ヨーロッパの供給網
調査により人と動物の両方に対する子犬取引に内在する健康上の危険性と、子犬販売業者、生産者、獣医師が既存の規制を回避するために悪用している慣行が明らかになりました。
偽造書類
調査員が訪問したブリーダーのうち3分の2は、ペットトラベルスキーム(PETS イギリスの旅行者の子犬持込の特例)を利用して幼齢の子犬のイギリスへの輸送を容易にするために、データが偽造された子犬用の違法なEUペットパスポートを提出しました。
さらに犬生産者の3分の1は、法的に義務付けられているペットパスポートや狂犬病予防接種を受けさせずに子犬を定期的に販売していると述べています。
調査員が訪問したある獣医は、子犬が幼なすぎて合法的な渡航書類を取得できないことを承知の上で、子犬にペットパスポートを発行しました。
狂犬病ワクチンを接種したという虚偽の証明などの、パスポート情報も改ざんされました。
さらに獣医師は子犬の出生日を実際より6週齢をさかのぼって記録し、抗エキノコックス治療(註 イギリスでは犬の輸入ではエキノコックスの陰性証明が必要なため)と、獣医師の検査に関する情報を偽造しました。
驚くべきことにイギリスの市場に参入する子犬の半数は輸入されたものか、無認可のブリーダーからのものである可能性が高いと推定されています。」

上記のように自国でペットショップを規制しても、全体では逆に、犬や猫の状況はむしろ悪化しているのではと思います。
ヨーロッパという地続きの特性もあるかもしれませんが、
日本も同じ道を辿る事を危惧しています。

すでに、中国や韓国から、かなり小さくブリード(薬が使われている可能性が示唆されています)された犬が入ってきていますし、厳しくすればするほど、アンダーグラウンド化していく可能性があります。

先の動物愛護法改正の会議で、
ブリーダーが減ったら、家庭で生まれた子犬をショップが仕入れれば良いというとんでもない発言があったそうです。
なぜ、ブリーダーが登録制になり、1頭でも売るには、登録が必要になったかを、忘れているのでしょう。
素人繁殖による間違った掛け合わせの弊害を抑えるためです。

フランスでは、フリーマーケットで犬が多く売られるようになったとの事。流行の犬を飼って、いらなくなったり飼うのが難しくなったり、直繁殖させて売ったり、、、。それが健康に問題がある子が多いのも、問題になっています。

ペットショップのような対面販売があるからこそ、安心して購入できる面はあると思います。ペットショップ禁止、生体販売禁止の未来は、どうなるのか。
犬猫は飼うなというのでしょうか。
犬猫(もちろん、他の動物を愛する人も同じでしょうが)をパートナーや家族として、幸せに暮らす喜びは、これからも続いてほしいと思います。

遺棄がなくなり、どの子も幸せでいてほしいと思います。

話がテーマと逸れて申し訳ありません。

haruyukimama0305

haruyukimama0305様、貴重なご意見をありがとうございます。犬の散歩やお出かけが心と体の健康にとって大切であること、そして飼い主自身にとっても楽しい時間になるという点、とても共感します。犬の性格によって外に出たがる子もいれば、家にいたがる子もいるというのも、まさにその通りですね。環境や気温によっても変わることがあるので、無理のない範囲で、さまざまな経験をさせてあげることが大切だと感じます。一方で、「散歩不要」と言われた経験がないとのことですが、実際にペットショップやブリーダーでそのように説明を受けたという声は少なくありません。特に都市部では、「毎日散歩しなくても大丈夫ですよ」「お部屋の中で遊ばせるだけで十分です」といった言葉が、犬を迎えやすくするための販売戦略として使われているケースがあります。もちろん、すべてのペットショップやブリーダーがそうではないですが、飼い主のライフスタイルに合わせた提案をする中で、結果的に散歩の重要性が軽視されてしまうこともあるのかもしれません。

また、生体販売についての海外の事情についても触れていただきありがとうございます。現在、生体販売を全面的に禁止している国はないものの、フランスのようにペットショップでの販売が禁止されている国や、イギリスの「ルーシーズ・ロー」のように規制を強化している国は増えています。一方で、ヨーロッパでは東欧のパピーミルの問題が深刻化しており、ネット販売や違法な流通が問題視されていることも事実です。

海外の情報は、確かに一部が誤って伝わることもありますし、すべてが理想的なものではないというのも、ご指摘の通りかもしれません。その中でも犬の福祉を守るために何が最適かを考え、正しい情報を選び取ることが重要ですね。

こうして意見を交わしながら、犬たちにとってより良い環境について考えられること、とてもありがたく思います。貴重なご意見をありがとうございました。

※ルーシーズ・ロー(Lucy’s Law) とは、イギリスで2019年に施行された動物福祉に関する法律で、生後6か月未満の犬や猫の第三者販売(ペットショップやブローカーを介した販売)を禁止するものです。この法律により、イギリス国内で犬や猫を購入する場合、信頼できるブリーダーから直接購入するか、保護施設から譲渡を受ける必要がある というルールが確立されました。これは、パピーミル(劣悪な環境で大量繁殖を行う業者)による違法繁殖や、健康状態の悪い子犬・子猫の流通を防ぐことを目的としています。ルーシーズ・ローは、動物福祉活動家であるマーク・アブラハム(Marc Abraham) 氏が中心となって提唱され、繁殖犬の過酷な現状を訴えたキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの「ルーシー」 にちなんで名付けられました。なお、ペットショップでの販売自体を全面的に禁止しているわけではなく、6か月以上の犬猫や他の動物は販売可能であり、ブリーダーからの直接販売は継続されています。

CUUN編集長 仙石

散歩やお出かけなど、屋外での楽しみは、犬の体や心の健康に重要なのはもっともですね。
散歩はしない、というのは、仕事があって難しい方も多いでしょうし、犬がでたがらない、という人もいます。
犬の性格もあるでしょう。
うちのパピー2匹は、同じように育てていても、1ぴきは屋外で遊びたがり、1ぴきはお家に戻りたがります。まだ寒いからかもしれません。
いろいろな楽しみがある事を体験させて、体も心も強くたくましくなってほしいと感じます。

うちは、5匹ともブリーダーですが
散歩をしなくていいとは、言われませんでした。
ペットショップで見に行った時も言われてません。田舎だからかもしれませんが、
交通量が多い地域などそう言われるかもしれませんね。
そう言われたら買いやすくなることも確かでしょう。
でも、散歩や車での愛犬とのお出かけは、飼い主にとってもすごく楽しい事だし、飼い主も一緒に健康になっていくように思います。
その為には、社会性を身につけさせたり、しつけも重要ですね。飼い主のマナーも大切になりますね。

なお、海外では生体販売禁止、との記載がありますが、現状禁止されている国はなく、ご指摘の国でもペットショップはあり、繁殖犬の年齢制限は、8歳または、なし、で、引退犬は、安楽死させる事が多いため、保護犬問題にはなりません。

また、西ヨーロッパでは、東欧のパピーミル産の犬猫のネットショップでの購入が中心で、国内のブリーダーやリアルショップよりも安く、その運送中の流通死も問題となっています。

保護団体も、それを輸入して、保護犬として販売しています。特に、ドイツの団体(ティアハイム)は、国の補助金をもらって運営しており、それを不正な流用する放漫運営が問題になり、刑事罰を受けています。
日本に入ってくる海外の情報は、嘘が非常に多く、問題です。
いろいろな国の原文から間違っている根拠を示し、環境省やメディア、学者等に訴え続けている方もいますが、返答はなく、嘘の情報は垂れ流され続けています。

haruyukimama0305

チャイ様、貴重なご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。おっしゃる通り、生体販売業において販売時のルールの明確化と適切な飼育アドバイスの義務化は、避けて通れない課題です。特に初めて犬を迎える方にとって、販売時の説明がその後の飼育方針を大きく左右することを考えると、誤った情報のまま犬が家庭に迎えられる現状は非常に憂慮すべき問題だと思います。

実際、「小型犬だから運動は少なくて大丈夫」という販売時の説明が、散歩不足による問題行動や健康リスクを引き起こすことは、国内外の研究でも指摘されています。例えば、米国獣医学会(AVMA)や英国動物福祉協会(RSPCA)では、運動不足が犬のストレスレベルを高め、無駄吠え・破壊行動・攻撃性の増加につながるというデータを発表しています。

また、販売業者が「飼いやすさ」を強調しすぎるあまり、本来の犬の生態や必要なケアが十分に伝えられていない点も深刻です。犬を家族に迎える以上、単なる「飼いやすさ」ではなく、その犬の適正な飼育環境を提供できるかが重要であり、それを伝える責任が販売側にはあります。

実際にお知り合いの方の環境改善に向けてサポートされたとのこと、とても素晴らしい取り組みですね。情報の共有と適切なアドバイスによって、飼い主が少しずつ正しい知識を身につけ、犬の生活が改善されるケースが増えていくことは大変意義のあることです。個々の努力だけでは限界があり、より大きく社会的な動きとして「販売時の適正指導の義務化」や「適正飼育の基準作り」が必要なのは間違いありません。

日本ではまだ生体販売業のあり方に関する議論が進行中ですが、海外ではすでにペットショップでの生体販売を禁止する動きが広がっています。フランス、イギリス、ドイツ、オランダなどでは、ペットの販売を登録ブリーダーや保護施設からの譲渡に限定することで、無責任な販売を防ぐ仕組みを整えています。日本でもこのような規制の導入が進むことで、販売の際の適切な説明や飼育環境のチェックが標準化されることが求められているのでかも知れません。

このような発信が社会の意識を変え、飼育放棄や問題行動の増加といった負の連鎖を断ち切る一助となるよう、この問題を広く伝えていければと思います。こうした問題意識を共有してくださる方々のお声が集まることで、より多くの人にとって「犬を迎えることの本当の意味」を考えるきっかけになればと願っています。

この度は貴重なご経験とご意見ありがとうございました。

CUUN編集長 仙石

本当にその通りで、生体販売業において販売の際のルールを決めなければいけないんじゃないかとずっと思っています。
保護活動をしている人は当たり前に間違いが含まれていることを認識し、そのことについて発言することもありますが、大きなうねりにならなければ世の中が動かないもどかしさが見ていてあります。

私が知っているのは、犬種というより「小型犬なので散歩は3日に1回くらいでも平気ですよ」という販売時の文言です。実際初めて犬を飼った人がそれを真に受け、その通りに飼っていました。その人は知り合い、犬は5キロはあるトイプードルです。

知り合いだったのと、とにかく飼い方にも気になる点が多く、何度もお話しながら環境のアドバイスをして室内で激しく吠えていた声は聞こえなくなりました。以前よりは外で見かけることも増えました。
でも、そもそもそのお宅では毎日散歩することは難しいのです。

本当は生体販売業において適切な飼い方のアドバイスをしなければいけないですよね。
犬を主体として考えるのが当たり前なのであって、飼うことが難しい方に販売することは避けなければいけないですよね。
そうでなければ、他国では禁止もされている生体販売業を認めることは難しいのではないかと思います。

社会に影響力のある方が発言なさることで、事態を良い方向へ動かす力になって欲しいと切に願います。

チャイ

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